少子高齢化が進み、介護業界は拡大傾向にあります。
2019年度の介護保険総費用は10兆円を超え、65歳以上が払う介護保険料が年々増加しています。
介護施設では入居者待ちが絶えず、近い未来介護の需要が高くなることは間違いありません。
更に二―ズの高い介護業界では新事業の参入も増えて競争が激化しています。
大手企業から買収や介護事業の新規参入の話は今後でてくるでしょう。
そこで今回は、介護業界の売上ランキングをご紹介していきます。
各企業の概要欄や2020年3月決算補足資料を情報源として調査をしていきます!
介護業界売上ランキングTOP10
1位 ニチイ学館
介護、医療、保育のサービスを提供している会社のニチイ学館は介護業界において売上、シェアともにトップになっています。
ニチイ学館が1996年に参入した介護事業は、訪問介護大手であるコムスンより2007年に施設介護事業を継承してから拡大し続けています。
また、介護サービスは在宅介護から居住介護、生活支援まで幅広く展開されており、地域と密着したケアができることも売上が高い理由の1つでしょう。
2位 SOMPO HD
SOMPO HDは2012年に「介護専門会社のシダー」へ出資することをきっかけに介護業界へ参入しました。
ワタミの介護事業を買収してからは勢いよく成長を続け、2020年には介護業界で2位の売上を実現させました。
SOMPO HDの主要ブランドとしては、より自由な生活ができる介護付き有料老人ホームが人気となっており、売上上昇の背景となっています。
3位 ベネッセHD
ベネッセは1995年「ホームヘルパー養成講座2級課程」を日本で初の通信教育で取得できるようにしました。
2000年から「介護事業運営会社(株ベネッセケア)」を設立。
2020年には高齢者向けホームが330カ所、在宅介護事業は40拠点となり、入居者が増えたため売上を延ばしていきました。
高齢者向けの住宅では、
- 「リビング・オブ・ザ・イヤー2016」
- 「2017年度グッドデザイン賞」
など数々の賞も受賞しています。
4位 ツクイ
ツクイは1983年から訪問入浴の事業を開始し、2003年にグループホームを新設しています。
人材事業も行っていましたが、分社した「株式会社ツクイスタッフ」では介護や医療の人材サービス事業の業績も右肩上がりになっていきました。
長年福祉の事業をしているからこその業績だと言えますね。
また介護関係のリースや最先端のロボット介護などの未来投資も行っています。
5位 セコム
セコムは1980年に医療事業に進出、今では訪問介護サービスやデイサービスも手がけています。
首都圏を中心とする介護付有料老人ホームでは少人数で快適に住むことができ、シニアレジデンスでは広大な敷地に庭園を建てた環境でサービスを受けれるなど、裕福な方向けへのサービスが人気となっています。
老後を快適に過ごしたい高齢者は大金を払うことに抵抗がないため、セコムの介護事業も伸びていると考えられますね。
6位 学研HD
学研HDは元々学習塾や教育サービスの会社だったが、2004年に介護事業の「株式会社ココファン」を設立。
2012年には福祉・介護施設の運営会社「株式会社ユーミーケア」を子会社化しました。
その後は有料老人ホームよりもリーズナブルなサービスつき高齢者向け住宅を全国に展開。
有料老人ホームに対して入居者の権利が強く守られていることも人気があり、2020年には売上を延ばしています。
7位 ユニマットリタイアメント・コミュニティ
ユニマットリタイアメント・コミュニティは1997年宮城県仙台市に在宅介護ヘルパーステーションを開設しました。
2020年に「パナソニックエイジフリー株式会社」より介護施設6施設とユニマットライフから介護施設を1施設事業譲受しています。
ここから介護施設の事業譲受が増えて売上が伸びたのだと考えられますね。
また、在宅入所系介護サービス以外にも、料理やリハビリに特化した質の高いデイサービスが人気です。
8位 セントケア・HD
セントケアHDは1983年当初から介護サービス事業を営むことを目的に株式会社を設立しています。
その後介護事業を展開していき、2016年には東京証券取引所市場第一部に上場しました。
2021年3月時点での施設は549ヶ所。
一般的な介護サービス以外にも住宅リフォームや介護ロボットの企画、販売事業まで行っており、幅広い介護事業から2020年の介護業績が飛躍しています。
9位 ソラスト
ソラストは1965年に通信企業目的のために創業しました。
1998年にはホームヘルパー養成講座(2級課程)を開設、翌年には訪問介護ステーションを開設し、介護事業を開始しました。
2016年からは多くの介護事業を営む会社の株式を取得し、子会社にしていくことで会社の規模を拡大させていくことに成功。
2020年には全国600以上の介護事業所を運営しています。
10位 ケア21
ケア21は1993年に学習塾の経営「株式会社ヨダゼミイースト」を設立後、2000年に訪問介護の事業を開始。
創業者の依田平会長の「介護は人材が大事」という考えのもとホームヘルパーやケアマネージャーの人材育成にも力をいれてきました。
2015年には「株式会社ウィザス」と福祉・教育サービスや施設・運営ノウハウなどのお互い活用できるよう事業提携。
今では訪問介護をはじめ様々介護事業を展開し、2020年には業績も右肩上がりになりました。
売上が良い所で働くメリット
これまで売上高ランキングを紹介させて頂きましたが、次にこれらの企業のような「売上が良い所で働くメリット」を紹介していきます。
メリットは主に3つあります。
自分のスタイルにあった職場を選ぶことができる
1つ目は自分のスタイルにあった職場を選ぶことができることです。
売上ランキングを見てもらうと分かりますが、上位は大手介護企業の名前ばかりです。
大手企業は様々な福祉施設を経営しているので、自分に合った職場を選ぶことができます。
また、実際に入社してみて自分に合わない場合は異動ができることも大きな特徴でしょう。
福利厚生がしっかりしているところ
2つ目は福利厚生がしっかりしているところです。
個人の介護事業所は福利厚生がしっかりしていないことや休みが取りにくいところも多く、すぐに辞めてしまう方が沢山います。
また、福利厚生を充実させてしまうと会社側のコストがかさんでしまう理由も考えられますね。
介護事業所を全国展開をしているところ
3つ目は介護事業所を全国展開をしているところです。
旦那さんやお嫁さんが転勤族の場合は、転勤する際仕事を新たに見つけなくてはなりません。
売上が良いところは介護事業を全国展開しているので、給料がそのままの場合や産休、育休などが取りやすい点などが挙げられます。
また、より良い会社に転職したいということであれば、転職エージェントの活用も大切です。
ぜひ、以下の記事も併せてお読みください!
介護転職エージェントおすすめ8選【介護に転職するなら絶対に押さえておきたい】
ということで今回は以上になります。
最後までご覧頂きありがとうございました!
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