介護現場の管理者やリーダー等のマネジメント職に必要な4つの能力とは?

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どうも、佐久間(@kaigo_webwriter)です。
僕自身は現場の介護職員上がりで管理者を6年間ほど経験しています。

来月から出世して管理者(又はリーダー)を任されたのはいいけど、自分に務まるかめっちゃ不安!

という悩みを抱えている方や、これから管理者やリーダーを目指していく(またはすでに着任している)という方にもこの記事の内容は当てはまるかと思います。

はじめに

あくまでも僕の経験上からの見解ですが、管理者にとって必要なのは【介護技術<マネジメントスキル】という事が言えます。

つまり、マネジメント職の経験がない方はいくら介護現場で経験を積んだベテランであっても、未経験の仕事をする事になると思っていた方が良いです。(ですので不安になるのは正解です)

実際に僕自身も介護職員を経験した後に同じ職場で管理者になったので、ある程度の自身はあったのですが、初期の頃の失敗と言ったら数えきれません。

しかし、だからこそ介護現場のマネジメント職にとっての必要な能力という所が見えてきたので、今回はそれを4つのポイントに分けて紹介していきたいと思います。

この4項目を出来るだけ意識してもらえれば僕のように失敗する事も防げるかなと思いますので、ぜひ最後までご覧下さい。

判断力

まず何と言っても判断力が必要になってきます。

マネジメント職に就いた瞬間から、利用者の対応や仕事のやり方など職員から様々な事を聞かれる事になると思います。

全てがマニュアル化されていれば良いのですが、

そもそも介護の仕事は“これといった正解”がない事が多く、その都度合理的な判断が求められます。

元々そういった力がある方は問題ないのですが、

  • 判断ミスをしてしまいそう
  • あくまでも正解を探そうとする
  • 周りの目が気になり行動に移せない

といった原因から、特にマネジメント職に就いて最初の頃はすぐに判断が出せないものです。

判断が遅れると、「この人に任せて大丈夫なのかな?」と各方面からの信頼を落としかねないのである程度のスピードはやはり重要です。

ここで忘れないようにしたいのはやはり「正解はない」という前提がある事です。

判断が必要になる時点で、全員にとって100%正解の回答はあり得ません。

もし仮に100%の答えのある内容であれば、それは判断が必要ないものです。

例えば、自分は介護施設での入浴のシーンにおいて、利用者の最高血圧が160だったが入浴をさせるか?という事で判断を求められた時がありました。

通常であれば血圧が高い為、入浴日を翌日に変更したり、清拭の対応を取ると思います。

しかし、背景として、

  • ここ最近血圧が高い状態が続いていて入浴出来ていない
  • 家族からは血圧が高くても入浴して欲しいと言われている
  • 周りの職員は入浴する事を反対している
  • 上司に相談した所「自分で考えろ」と言われた
  • その施設に看護師はいない

しかし、入浴して何か体調不良を起こしたらと思うと・・・みたいなケース。

あなたならどうしますか?

もちろんその時の利用者の状態や他にも判断要素はたくさんあると思いますが、場合によっては少ない情報の中でも判断をしなければいけない場面があります。

しかし、もしここで「いや、そんなの〇〇するに決まってるでしょ!」と言える人は判断力があると言えるので全く問題ないです。

一番良いのは、無事に入浴出来て清潔保持と家族の要望に応える事ですが、体調不良を起こすリスクを取る事になります。

また、入浴しないとすると利用者の体調不良のリスクは減りますが、家族からの信頼は落ちて「あそこは何もしてくれない」と利用中止のリスクは上がります。

このような判断が必要なシーンは介護現場だと日常茶飯事です。

どの判断にも何かしらのリスクは伴います。

だからこそ一度決めたら、決めた状況の中で最善を尽くせばOKなんです。

後悔したり、周りからの反対の声にいちいち耳を傾けていたらとてもマネジメント職は務まりません。

繰り返しになりますが、正解はないという前提を知り、周りの雑音にとらわれずに決めた状況下で最善を尽くす事が揺るがない判断力を培う事に繋がりますし、

それこそが経験上最も効果的なリスクヘッジに繋がっていました。

最悪、大失敗してしまったとしてもそれもそれで経験の一つです。

失敗した時の対処法を学べるチャンスですのであまり怖がらずに判断していきましょう。

人を動かす力

対人間の介護現場においての生産性向上は職員のモチベーションにかかっています。

だからこそ管理者やリーダーの権威を振りかざし「あれやれ!これやれ!」と指示を出して職員を動かすのはおすすめ出来ません。(あなたが一番の古株社員で超ベテランだとしても)

しかし、仕事を振らなければ自分がパンクしてしまいます。

そこで、介護に必要な考え方の一つに「エンパワーメント(内面から力を引き出すアプローチ)」がありますが、これを部下に対しても仕掛けていくのが良いと考えています。

具体的な手法としては職員に対して、

「現状の仕事を褒める⇒モチベーションを上げる⇒仕事を任せてみる⇒ミスる⇒自分がカバーする⇒出来るようになる⇒めっちゃ褒める」

職員に拒否なく仕事をしてもらう事が大切です。

最初は自分の負担が増えますが、一度その関係性が構築出来れば先ほどのトップダウンで縛り付けるようなマネジメントとは安定性がまるで違ってきます。

また、個人的にはマネジメント職と職員間の壁は出来るだけ作らないようにしていくべきだと考えています。

「これ言ったらあの人は怒りそうだな」みたいに思われると、報告(情報)が入ってこなくなるのでかなり不利な状況になってきますからね…

利用者の事や職員が誰に対してどんな事を思っているなど情報は多く抱えるに越したことはないのでマネジメント職と言えどもある程度フレンドリーな接し方をする事をおすすめします。

逆に言えばマネジメント職になったからと言って気張らなくてもいいという事です。

コンセプチュアルスキル

あまり聞きなれない言葉だと思いますが、その意味を一言でいえば「物事の本質を見抜く力」という事になります。

介護の職場では、職員同士の人間関係のトラブルが後を絶ちません。

マネジメント職としてはどうしてもその仲裁に入るシーンがあります。

最初こそ原因について言い争っていても次第にそれぞれが感情的になり、 ただ相手を攻撃するような物言いになってしまうようなケースも経験上多く見てきました。

そうなるとトラブルの本質的な原因は埋もれてしまいがちです。

しかし、マネジメント職側にこのスキルが身についていれば、

  • 人手不足が原因なのか
  • 業務上の仕組みが原因なのか
  • コミュニケーション不足が原因なのか

という根本的な事を表面的な感情にとらわれず冷静に見極められる為、時間をかけずに問題の解決に至らせる事が可能となります。

このような力の事をコンセプチュアルスキルと言います。(コンセプチュアルスキルは日本語では概念化能力と呼ばれています)

まるで特殊能力のようですが、このスキルは先天的な要素が大きく、訓練によって身につける事は一般的には難しいとされています。

しかし、このような考え方もあるという事を知り、「この場合の本質って一体なんだろう?」と意識していく事で徐々に会得していく事が可能になると自分は考えています。

介護保険制度の仕組みの理解

特に管理者になる場合は、介護サービス提供の実績を付けたり、国保連請求など介護保険に従った業務が発生してくる場合があります。

従って、介護保険制度の仕組みを理解する事は必要と言えます。

実際に業務に携わっていれば徐々に分かってくるものではありますが、

根本的な理解を深める為にはやはり自ら進んで情報を仕入れていく必要があります。

インターネット上でも調べればたくさん情報は公開されているので充分に学習出来ると思います。

また、当サイトでも、

など介護保険制度の仕組みについての記事を上げています。

今後も更新していく予定なので、ぜひ継続的にチェックして貰えたらと思います。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「介護現場の管理者やリーダー等のマネジメント職に必要な4つの能力」について紹介しました。

このポイントを押さえて頂きたいというのはやまやまなんですが、適度に力を抜きながら、仕事を継続していく事が最重要だとも思うのであまり肩に力を入れ過ぎずに頑張って頂けたらと思います。

という事で今回は以上になります。

最後までご覧頂きありがとうございました!