「初めて介護の仕事を始める。新人職員ならではの悩みを知りたい」
「最近介護の仕事を始めた。新人の時によくある悩みを知りたい」
「長年介護の仕事をしている、新しく入った新人がどんな悩みを持つのか知りたい」
どの業界でも初めのうちは覚えることが多く戸惑いが多いもの。
もちろん介護も例外ではありません。
この記事では「新人介護職員が抱えるよくある悩み5つ」と「対策方法」を紹介します。
これから介護の仕事を始める方、既に働き始め悩みを抱えている方、心配ありません。
その悩みの多くが誰もが通ってきた道です。
「みんな同じ悩みを持っているんだ、次からこういう風にしてみよう」と思ってもらえるはずです。
また、長年介護業界で働いて新人介護職員の悩みになかなか気付けない、という方にも新人ならではの悩みを知る機会になるかもしれません。
内容は実体験を元にしており、共感できる部分も多くあると思います。
ぜひ参考にしていただき、明日からの支援やコミュニケーションに活かして頂ければ幸いです。
新人介護職員のよくある悩み+対策5選
新人介護職員のよくある悩み5選
- 先輩職員によって支援方法が違い戸惑う
- 利用者がお願いを聞いてくれない
- 支援に時間がかかってしまい迷惑をかけているように感じる
- 予想以上に事務作業が多い
- 収入(手取り)が思った程もらえない
ひとつずつ分かりやすく解説していきます。
先輩職員によって支援方法が違い戸惑う
介護の仕事を始めると多くの人が抱える悩みです。
新人介護職員は全てが初めての経験で右も左も分かりません。
なので先輩職員の利用者との関わりやアドバイスを参考にしながら、支援方法を試行錯誤していくことになります。
しかし「A先輩とB先輩にそれぞれ違う支援方法を教えられた」なんてことが時々起こります。
これだと『どっちのアドバイスを聞けばいいんだろう』と迷い、自信を持って支援することができなくなってしまいます。
また、どちらかを選ぶと『選ばなかった方の先輩の気が悪くなってしまうのではないか』と余計に悩む原因にもなってしまいかねません。
このように板挟みになってしまった場合どのように解決すればいいでしょうか。
対策方法
悩んだら早い段階で更に上の上司に相談しよう
支援には
- 命に関わることや決められたルールなど守らなければならないこと
- 職員と利用者の関係性の中で生まれたそれぞれの支援
の2つに分け、いずれにしても早い段階で上司に相談することをおすすめします。
①の命や怪我などに繋がる可能性がある支援方法を自分の判断だけでは危険です。
早い段階で正しい支援を身につけるためにも更に上のリーダーや上司に相談しましょう。
相談は支援を向上する上で大切な要素です。間違った支援を続けていると取り返しがつかなくなることもあります。
また、②についても早い段階で相談することをおすすめします。
支援には必ずしも正解がない部分が存在します。
例えば、C利用者に対しA先輩とB先輩では関わり方は違う場合があります。
これは普段の人間関係と同じで
- 話し上手で気分を盛り上げる人
- 話を聞くことが得意で聞き上手な人
など、その人の性格にも関係してくる要素です。
②のような場合「自分の性格の強みって何だろう?」と一度考えてみるといいかもしれません。
①の場合はもちろん②の場合でも悩みが生まれたらまずは上司に相談してみましょう。
利用者がお願いを聞いてくれない
入ったばかりだとなかなか利用者がお願いした通りに動いてくれないと悩む方は多いです。
「先輩職員の声かけはすんなり通るのに私が言うと拒否される」と落ち込んでしまう人が多いです。
支援は日常生活で欠かすことのできない
- 食事
- 排泄
- 入浴
など、一日の中でも多くの場面で声かけをする機会があります。
なかなか声かけが通らず、結果的に時間が押してしまい、全体に迷惑をかけてしまっているのではないかと悩んでしまう方が多いです。
対策方法
焦らないことが大切。関係性が築けるまで周囲と協力しよう
まだ関係性のできていない人に「ああしろ」「こうしろ」と言われ、その通り動かない人がいることは当然のことです。
自分のことに置き換えてみても、見ず知らずの人に「こうして欲しい」と言われても不信感を抱いてしまうのではないでしょうか。
コツは「焦らないこと」
日々、コミュニケーションをとっていく中で徐々に関係性はできていきます。
気がつくと「いつの間にかスムーズに関われるようになっていた」というパターンも多いです。
焦らずに少しずつ関係性を構築していきましょう。
支援に時間がかかってしまい迷惑をかけているように感じる
続いては「先輩職員はすぐに終わる仕事も私だと倍以上の時間がかかってしまう」という悩みです。
始めたばかりで時間がかかるのはしょうがない、と理解しつつもどうしても気になってしまいがちです。
中には「気にしなくてもいいよ」という先輩がいる一方、不機嫌そうな顔をする職員もいるかもしれません。
フォローを頼もうとしても先輩職員は忙しそうにしており、声をかけづらいことも多いです。
頼みづらいから自分ひとりでなんとかしようとすると、余計に焦ってしまいケアレスミスの連続、悪い循環に陥ってしまうケースもあります。
対策方法
「最初は時間がかかって当たり前」と割り切ることが大切
支援は命に関わる仕事です。ひとつひとつ丁寧に手順を確認する必要があります。
個人の判断で大切な手順を飛ばしてしまい、重大な事故に発展する可能性もあります。
些細なことでも、聞きながらひとつひとつ覚えていくことが大切です。
周りの職員が忙しそうにしても、タイミングを見つけ積極的に質問していきましょう。
予想以上に事務作業が多い
中には書類作成などの事務作業が想像以上に多く、時間に追われ悩んでしまうケースもあります。
支援の仕事は利用者の生活を支え、関わることです。
しかし、事務作業が全くない訳ではなく、作成しなければならない書類はあります。
- 日報
- 会議資料
- 所属している委員会の資料
- ヒヤリハット
など、介護業界でも求められる書類は多く頭を悩ませます。
また、文章の形式や言い回しなども日常生活で使っているものとは違い、戸惑ってしまうことも多いです。
最初は慣れない文章作成で余計に時間がかかってしまい「事務にこんなに時間が取られるなんて」と感じる方も少なくありません。
対策方法
書類は見本を見ながら作成しよう
書類は何も見ず1からつくるのは大変です。
慣れないうちに手本なしで作った書類は、やり直しが多く余計な手間が増えてしまう可能性も。また、職場のならではの表現を知る必要もあります。
そこで、可能ならば作ろうとしている書類の手本となるモノを見せてもらいましょう。
見本となる書類があると完成がイメージしやすくなり、作業スピードが早くなります。
もちろんですが、見本と全く同じ内容ではいけません。
真似できるところは真似しつつ、自分なりの書類を作成しましょう。
慣れてくれば、見本なしでも書類を作れるようになっていくことができるでしょう。
収入(手取り)が思った程もらえない
ご存知の方も多いと思いますが、介護は決して給料が高い業界ではありません。
また、求人情報などで表示されている金額がそのままもらえる訳ではありません。
例えば、初任給18万円だった場合でも手取り(実際に受け取れる額)はもっと少なくなります。
- 健康保険料
- 所得税
- 住民税
などが自動的に給料から引かれ、手取り額は総支給額の75~85%の範囲になります。
入職して仕事に慣れてくると徐々に任される仕事量が多くなってき「割りに合わない」と悩んでしまうケースも多いです。
また、介護ははっきりとした成果が分かりにくい部分が多々あり、給料に反映されづらい業界でもあります。
毎年、昇給というかたちで収入が増えるところが多いですが、その額が少なく悩んでしまうケースがあります。
対策方法
各手当や残業代は権利。しっかりと活用しよう
新人がすぐに役職がついて給料が大幅に上がることは考えにくいです。
しかし、手当や残業代は別です。
しっかりと理由のある場合は時間外勤務の申請をして残業代をしっかりと貰うことも大切です。
また、有給も有効に使いましょう。「お金が増える」とは別ですが、休んでも給料に変わりはありません。積極的に活用することをおすすめします。
最近は資格手当が充実している法人も多くなっています。
興味のある資格がある場合は資格手当がどれくらいもらえるのか確認してみるのもいいでしょう。
まとめ
新人介護職員のよくある悩みとその対策方法を5つ紹介しました。
介護の仕事を始めたばかりの方は共感できる部分も多かったのではないでしょうか。
新人は何も知らなくて当然です。つまり、何も知らないことで遠慮する必要は全くありません。
少しずつ自分のペースで仕事に慣れていけば、いつの間にか出来なかったことや、苦手だったことが克服されていくでしょう。
いつか自分が先輩になる時がくるはずです。
ひとつひとつ成功や失敗を積み重ねることで、同じような悩みを抱えている新人職員が配属された時、寄り添い助けてあげられるような存在になっていくことができるでしょう。
自分と周りを信じ、焦らずに成長していってください。
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