こんにちは、佐久間と申します。
僕は有料老人ホームの営業職をはじめとする介護業界の営業職を8年ほど経験しています。これまで仕事上、老人ホームを探しているご家族の方の中で「親を老人ホームに入れるのに罪悪感を感じる、家で見てあげられないのは親不孝なのではないか?」とおっしゃる方が結構いたので、今回はそれに対しての解答という形で記事を作成していきたいと思います。
罪悪感を払しょくする方法を結論から言うと、「しっかり老人ホームを探す事」これ以外にはないのではないか?と思っています。
老人ホームに親を入れる事は全く親不孝では無く、自分が「ここなら良いだろう!」と心から納得する老人ホームを見つければ罪悪感を感じる事はなく、かえって親孝行なのではないか。と僕は考えています。
思いを込めて運営している老人ホームを見つける
では、自分が心から納得する老人ホーム選びとは何か。それは親(入居者)が「家にいるよりも快適で楽しい毎日を送れる老人ホーム」を見つける事だと思います。経験上、老人ホームに入居している方はほぼ全員「家の方が良いに決まっている」とおっしゃるのが現実です。
しかし、とことん探していくと「ここにいる方が良い」と親(入居者)が納得する老人ホーム見つかります。親(入居者)が嫌々毎日を過ごしているのを見ると罪悪感を感じてしまう原因になってしまいます。
それを防ぐポイントとしては「介護に対する熱い思いを持った職員がいる老人ホーム」をしっかり探す事です。
老人ホームを選ぶ際に外せないポイントとしては立地や料金などが一般的には挙がると思います。そうなると、やはり条件が良い老人ホームというのは大手が運営している所が目立ってきます。事業規模による安さや安心感などで選ばれがちだと思います。
さらに大手は職員に対する研修機会等も多いので、介護技術に関しても心配ないと思います。が、介護に対する熱い思いを持った職員が働いている施設の特徴は、トップの思いが現場職員まで行き届いてる施設である事が多いです。
つまり職員一人ひとりのモラル云々という話ではなく、一つの会社がどこまで介護に対する思いを持っているか、浸透させているのかという事が重要だという話です。
トップの意思を現場職員まで行き届かせている老人ホームは、実はそこまで大きい会社ではない事が多いです。大手だとやはり現場の職員まではその思いが届きにくいです。”思い”は見えない部分ではありますが、介護においてはこれが非常に重要なポイントだと自負しています。
僕が見た中では【社長→施設長→職員】という組織形態の老人ホームがありましたが、職員一人ひとりまで「作業は後回しにしても良いので入居者との時間を大切にする」という社長が決めた方針が浸透しており、非常に雰囲気が明るい施設作りを実現していました。
先に述べた「ここにいる方が良い」と入居者がおっしゃる老人ホームです。
このようなシンプルな組織形態というのは大手の会社にはない特徴なので、中小規模の老人ホームにも一考の価値は大いにあります。
最低限チェックしたい老人ホーム選びのポイント
以前、家に帰りたいとおっっしゃる入居者の方々に対して、ここの施設の何が嫌なのかという話を聞いた事がありました。
そこで一番多い意見が「ごはんが不味い」という事でした。その老人ホームの食事は冷凍されたおかずを解凍して提供するチルド形式をとっており、「水っぽい」という意見が多かったです。(もちろんそのような部分が改善されているチルド食品もあると思いますが)
ちなみに、老人ホームの食事提供の方法については以下の種類があります。
・委託形式(別の会社が施設の厨房に入り手作りしている)
・配食形式(あらかじめ作られたお弁当などを届けてくれる)
・チルド形式(おかずを解凍して提供する)
などが一般的です。
やはり厨房で作ってすぐの食事を提供する委託形式は満足度は高いですが、家族が負担する費用も高くなりがちです。しかし、費用が安くても食事を強みとしている老人ホームも中にはありますので、少なくとも食事に関する部分は確認した方が良いです。
老人ホームを探すベストなタイミングとは
以前、在宅介護をしていた家族の話を聞いて「そんな所まで家族で対応しているのか」と思った事は何度もあります。しかも家族と言っても、娘さんなどたった一人で介護している場合が多く、心も体も限界を迎えたから最終手段として老人ホームを探し始めたというケースも少なからずありました。
そうなってしまうと老人ホーム選びの猶予が無くなってしまい、妥協せざるを得ない場合が多いです。
それを防ぐ為にも、まずは気軽に見学に行ってみた方がいいです。
最近の老人ホームは「ここは本当に老人ホームなのか?」と思うくらいホテルのようなオシャレな作りにもなっている所もあります。
もし気に入った老人ホームがあれば予約をしておき、空きが出たら入居する形にすればOKです。
やはり人気の施設は常に待機してる人がいますので、老人ホーム探しは出来るだけ早めに動いておき、いつでも入居出来る状態を作っておくことが重要だと思います。
もちろん、空きが出たとしても、まだ入居するには早いと思ったらキャンセルする事も可能です。
相談に乗ってくれる人を見つけると尚良い
老人ホームはかいごDB(介護DB)のようにインターネット上から検索をする事も可能です。
また、紹介センターという老人ホーム選びに精通した専門職員がサポートをしてくれるサービスもあります。
下記の紹介センターは首都圏のエリア限定となりますが、相談と施設見学から入居に至るまで全て無料で使う事が出来ます。
もちろん老人ホーム選び以外の介護に関する質問などもする事が出来ますので、活用していく事をおすすめします。
まとめ
最適な老人ホーム選びをする際、もちろん要素の一つとして「家から近くて面会に行きやすい」という事も挙がるとは思います。実際に営業の経験上、入居した方の理由の大半を占めていたのも事実です。
しかし、家族と面会する時間はそう長くはありません。圧倒的に長い時間は普段の生活ですので、そこに重点を置き、多少遠かったとしても職員の思いや食事などのレベルが高い老人ホームを選ぶ事もひとつなのではないかという事で今回記事を書かせて頂きました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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